スクラッチ(Scratch)の基本[2]-プログラムのスタートとストップ

スクラッチ(Scratch)は簡単にプログラミングできる学習環境です。子供でも初心者でも、簡単にプログラミングの基本を習得できます。
特別な知識がなくてもスクリプトを完成できる点が、スクラッチ(Scratch)の大きな特徴です。なかでも完成したスクリプトをスタート(実行)させたり、ストップ(停止)させることは基本中の基本です。
記事ではその基本的な操作について解説します。

 

プログラムはスタート(実行)しなければ意味がない

スクラッチ(Scratch)を使えば、基本的に誰でも簡単にプログラミングができます。プログラミングとは、ブロックを組み合わせてスクリプトを作成することです。しかしいくらプログラムを作成しても、スタート(実行)しなければ意味がありません。

プログラムを完成させた後には、思ったとおりに動くかどうか、注意深くチェックする必要があります。そのために、プログラムをスタート(実行)させるのです。実際にプログラムを動かすことで、修正すべき箇所が見つかれば、その都度スクリプトを修正します。この作業を繰り返して、プログラムを完成に近づけるのです。

デバッグ作業はプログラミングの基本

プログラムを完成に近づけるため、スクリプトを随時修正していく作業をデバッグといいます。デバッグ作業はプログラミングの基本の作業です。
間違いを一つずつ修正していく作業は、地味で根気を必要とします。しかしデバッグなくしてプログラミングは完了しません。

特定のスクリプトだけスタート(実行)できる

デバッグ作業のときに、すべてのスクリプトが動いてしまうと、目当てのスクリプトに集中してチェックできません。スクラッチ(Scratch)では、特定のスクリプトだけをスタート(実行)して、動作を確認できます。
他のスクリプトの動きを停止した状態のまま、目当てのスクリプトの動作確認ができるので、デバッグ作業に役立つのです。

スタート(実行)はイベントで管理

完成したプログラムは、基本的にイベントによってスタート(実行)を管理します。イベントとは、スクリプトを実行させるときのきっかけ(合図)のようなものです。

  • スクラッチ(Scratch)の赤い旗をクリック
  • キーボードのスペースキーをクリック
  • マウスの左クリック
  • 時間による管理
  • オブジェクト(スピリット)からメッセージを受け取った瞬間

上記の他にもイベントの種類はたくさんあります。思いつくまま、いろいろと試してはいかがでしょうか。

イベントは並列に処理される

設定したイベントは並列処理されます。並列処理とは、2つ以上のものが一度にスタート(実行)することです。
たとえば、2つのスクリプトがあったとき、どちらのイベントも「スクラッチ(Scratch)の赤い旗をクリック」と設定していれば、2つ同時にスタート(実行)されます。

これは例えばオブジェクト(スプライト)とステージのように、一見別物のように見えていても、並列処理されるのです。並列処理されたくない場合は、異なるイベントを設定しなければなりません。

ブロック単位で動作確認できる

スクラッチ(Scratch)のプログラミングにおける大きさは、「プログラム>スクリプト>ブロック」の順で小さくなります。プログラミング時には、スクリプト単位や更に小さいブロック単位での動作を確認するために、スタート(実行)させたいことが出てくるでしょう。

そのような場合、カーソルをスクリプトやブロックに重ねてクリックすれば、動作を確認できます。また、繰り返しずっと動く制御がされたスクリプトの場合、もう一度クリックすることで動作は止まるのです。

赤い多角形ですべて止まる

スクラッチ(Scratch)には緑旗と並んで赤い多角形があります。赤い多角形をクリックすると、スタート(実行)しているスクリプトがストップ(停止)します。複数のスクリプトが動いていた場合でも、基本的にすべてのスクリプトがストップ(停止)するのです。

デバッグで少しずつ完成に近づける

プログラミングは一度作ったら終わりではありません。デバッグ作業によって修正点を見つけ、少しずつ完成形に近づけます。そのために行うスクリプトのスタートとストップは、頻繁におこなう基本動作なので、覚えておきましょう。

 

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