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興福寺「つなぐ!天平の心」10月26日放送|五重塔の修理技法と運慶・無著像の見どころ|10/26 14:30

2026年10月26日(月)14時30分からNHK BSP4Kで放送される「興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心」は、奈良・興福寺の国宝を通して、奈良時代から鎌倉時代へ受け継がれた美意識と技術をたどるドキュメンタリーです。

大きな見どころは、修理が進む国宝・五重塔の構造に隠された工夫と、運慶一門が手がけた無著・世親像を天平彫刻と見比べながら、「天平の心」が後世にどう受け継がれたのかを読み解く点です。阿修羅像が好きな方、運慶の彫刻をもっと深く知りたい方にも気になる内容になっています。

10月26日の放送日時と出演者

項目内容
放送日時2026年10月26日(月)14:30〜15:30予定
放送局NHK BSP4K
番組名興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心
主な出演森谷英俊、山口隆介、海野聡
語り柴田祐規子
朗読小澤康喬

NHK公式オンデマンドの番組ページでは、興福寺貫首の森谷英俊さん、奈良国立博物館で彫刻を担当する山口隆介さん、日本建築を研究する海野聡さんが出演者として案内されています。語りは柴田祐規子さん、朗読は小澤康喬さんです。

今回の内容は、単に国宝を順番に紹介するのではなく、建築と彫刻を行き来しながら「なぜこの形になったのか」「どんな価値観が次の時代に渡されたのか」を考えていく構成です。

今回の見どころは五重塔の「古代と中世のハイブリッド」

番組公式では、興福寺五重塔について「古代と中世のハイブリッド」という視点が示されています。現在の五重塔は応永33年(1426年)に建立された建物ですが、興福寺の五重塔そのものの創建は天平2年(730年)にさかのぼります。

奈良県の公式情報によると、五重塔は創建後に火災などでたびたび失われ、現在までに5度の罹災と再建を経験しました。それでも塔としての姿や役割を受け継ぎながら再建されてきたことが、番組タイトルにある「復興の物語」と強くつながります。

五重塔に隠された構造強化の工夫

奈良県が公開している修理情報には、五重塔の組物に特徴的な工夫があることが紹介されています。軒先の大きな荷重を支えるため、三手先組物が用いられていますが、通常なら隙間になる部分を一体化させ、面的にすることで構造を強くしている箇所があると説明されています。

しかも、外から見たときには通常の組物のように見えるよう意匠も整えられています。つまり、見た目の美しさを崩さずに構造的な強さを高める工夫が施されているわけです。

番組で「匠がしかけた驚きの技」と紹介されるポイントを見る際は、こうした美しさと構造上の合理性を両立させる技術に注目すると、五重塔の映像がより面白く感じられそうです。

2026年現在の大修理はどこまで進んでいる?

奈良県の2026年9月30日更新ページでは、現在の修理工事として相輪の解体や「揚前工事」が紹介されています。初重の組物の一部に大きな傷みが見つかった一方で、二重から五重までは健全な状態だったため、上層部をすべて解体せず、ジャッキアップして持ち上げながら必要な部材を交換する方法が採られています。

修理期間は奈良県公式で2022年6月から2034年3月と案内されています。長期にわたる大規模な保存修理であり、番組の映像は現在進んでいる工事を理解するうえでも貴重です。

平家の南都焼き討ちから何をどう復興したのか

番組紹介では、平家による南都焼き討ちからの復興も大きな軸になっています。奈良市観光協会の興福寺紹介によると、1180年の南都焼き討ちで興福寺の多くの堂宇が焼失し、その後ただちに再建が進められました。

この復興期は、ちょうど仏師・運慶らが活躍した鎌倉時代へつながる時期です。失われたものを単純に昔と同じ形へ戻すのではなく、過去の美や信仰を受け継ぎながら、その時代の技術や感覚を加えて新しい国宝が生み出されていきました。

そのため今回の「つなぐ!天平の心」という題名は、奈良時代の様式を保存するという意味だけではありません。焼失と再建を繰り返しても、美の基準や信仰の核を次の時代へ渡してきたことそのものが番組のテーマだと読み取れます。

運慶が学んだ阿修羅の秘密とは?

番組予告で特に気になるのが「運慶が学んだ阿修羅の秘密」という言葉です。興福寺の阿修羅像は奈良時代を代表する天平彫刻として知られ、繊細な表情や写実性が大きな魅力です。

一方、鎌倉時代の運慶一門による彫刻は、量感や存在感、実在の人物のようなリアルさで評価されています。番組では、高村光太郎がたたえた天平彫刻の写実と、歴代の美術史家から高く評価されてきた無著像のリアルさを比較しながら、時代を超えて受け継がれた造形感覚へ迫ります。

阿修羅像と運慶作品を「まったく別の時代の名作」として見るだけでなく、先人の表現を後世の仏師がどのように学び、発展させたのかという流れで見られるのが今回の面白さです。

無著・世親像はなぜ「人間らしい」のか

興福寺公式によると、北円堂に安置される木造無著・世親立像は鎌倉時代の国宝で、運慶の指導のもと、無著像を運助、世親像を運賀が担当したことが知られています。

無著は老人の姿で右下を見つめ、世親は壮年の姿で左方向の遠くを見る造形です。単なる理想化された聖者像ではなく、年齢や性格まで感じさせるような表現が強い印象を残します。

興福寺公式は、両像について天平彫刻の写実性と、弘仁彫刻の量感をあわせ持つと説明しています。今回の番組で阿修羅像などの天平彫刻と比較すると、運慶一門が過去の表現をどのように受け止め、自分たちの時代のリアリティへ変換したのかが見えてきそうです。

北円堂の秘仏と2026年秋の特別開扉

番組では北円堂の弥勒如来、無著、世親なども取り上げられます。北円堂は通常いつでも内部を見られる建物ではなく、春や秋の一定期間に特別開扉されます。

奈良県観光公式「祈りの回廊」では、2026年秋の北円堂特別開扉が10月24日から11月8日までと案内されています。今回のBSP4K放送日は10月26日なので、ちょうど特別開扉の期間中です。

テレビの高精細映像で細部を見たあとに、実際の北円堂や仏像に関心を持つ人が増えそうな時期でもあります。番組をきっかけに興福寺を訪れる場合は、五重塔が保存修理中で覆屋に覆われている点もあわせて確認しておくとよいでしょう。

前回「発見!天平の美」との違い

このシリーズには「発見!天平の美」と「つなぐ!天平の心」があり、前者は五重塔や阿修羅像を中心に、興福寺の国宝そのものの美と奈良時代の技術を掘り下げる内容でした。

今回の「つなぐ!天平の心」は、その先にある復興と継承へ重点を移しています。南都焼き討ちを乗り越えた再建、鎌倉時代の仏師が天平彫刻から学んだもの、そして長い年月を経て現代の修理技術へ受け継がれる知恵が一本の線で結ばれます。

前編を見ていなくても理解できる内容ですが、阿修羅像や五重塔の基礎的な魅力を押さえてから見ると、「何が引き継がれ、何が変わったのか」という比較がより分かりやすくなります。

参考にした情報

よくある質問

「興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心」はいつ放送されますか?

2026年10月26日(月)14時30分から、NHK BSP4Kで放送予定です。番組情報では約60分の放送枠が案内されています。

今回の中心となる国宝は何ですか?

修理中の国宝・五重塔に加え、北円堂の弥勒如来像、無著・世親像、南円堂の観音菩薩や法相六祖、そして比較対象として天平彫刻が取り上げられます。

五重塔は今も見ることができますか?

五重塔は保存修理工事中で、奈良県公式では覆屋に覆われている状態が案内されています。工事は2034年3月までの予定です。

まとめ

10月26日放送の「興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心」は、五重塔の大修理や運慶一門の無著・世親像を手がかりに、興福寺が災害や焼失を越えて受け継いできた「天平の心」を読み解く番組です。

五重塔の巧みな構造、阿修羅像から鎌倉彫刻へ続く写実表現、南都焼き討ち後の復興という3つの視点を押さえて見ると、国宝が単に古い美術品なのではなく、時代ごとの人々が守り、作り直し、次へ渡してきた存在であることが伝わってきます。

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