シナリオコンクールに応募する前に知っておきたい！シナリオの書き方

この記事は 2023年10月24日 に更新されました。

脚本家を目指している方は、シナリオコンクールにチャレンジすることをおすすめします。シナリオが採用される可能性がある上に、自分の実力を知ることもできるからです。シナリオコンクールに応募する前に、ぜひ知っておいてほしい書き方のポイントをご紹介します。

シナリオコンクールとは？

シナリオコンクールとは、映画やテレビドラマなどの脚本を募集するコンテストのことです。シナリオコンクールに応募することで、自分の作品がプロの目に触れるチャンスが生まれます。

また、優秀な作品には賞金や出版の機会が与えられるのが一般的です。シナリオコンクールに参加する際には、応募要項をよく読んで、締め切りや形式などのルールを守らなければなりません。

シナリオコンクールへ応募することは、脚本家を目指す人や創作のスキルを磨きたい人にとって、有益な経験になるはずです。

シナリオコンクールに応募するメリット

シナリオコンクールに応募するメリットは、次のとおりです。

• プロに自分の作品を読んでもらえるチャンスが生まれる
• 賞金や出版の機会を得られる
• 他の脚本家との交流が生まれるかもしれない
• 脚本家としてのスキルを磨ける

シナリオコンクールは、脚本家を目指す人にとって、良い経験の場になるはずです。自分の作品を第三者に読んでもらい評価を受けることは、プロの脚本家になる第一歩です。

シナリオコンクールに応募する前に知っておきたいポイント

シナリオコンクールで良い結果を残すには、まず優れたシナリオの書き方を身に着けておく必要があります。そのようなシナリオを書く際に知っておいてほしいポイントを紹介します。

シナリオの書き方の基本を知る

シナリオは小説などとは書き方が異なります。そのため、基本的な書き方を押さえておくことが重要です。

まずは、主人公や主要人物など、登場人物の設定を決めなければいけません。名前や年齢のほかに、育った環境などといった人物としての背景を細かく決めておけば、シナリオが書きやすくなります。

綿密なプロットも必要です。細部まで作り込んだプロットがあれば、シナリオの執筆をスムーズに進めることができます。

また、シナリオはト書きとセリフで成り立っています。セリフの場合は人物名を冒頭に書き、カギカッコを使います。ト書きは、その場の状況などを説明するために普通の文章として書きます。

このようなシナリオ独自の書き方は、実際にシナリオを読むことで理解できるしょう。プロの脚本は一般の書店でも手に入ります。

テーマを明確にする

シナリオコンクールで審査をパスするには、テーマを明確にすることが大切です。主人公の人間的な成長や社会問題など、あらかじめ書きたいテーマを決めておきましょう。

特に、斬新なテーマは審査員の目を引くので、シナリオコンクールの審査を通過しやすくなります。そのため、日頃からニュースやネットなどをチェックして、ネタ探しを習慣化すると良いです。

執筆前には構成を組む

構成とは、簡単に言えば、物語の始まりから終わりまでを、シーンや場面に分けて整理するために行う作業です。脚本の構成の書き方はさまざまあります。

一般的な例として「起承転結」や「三幕構造」があります。しかし、必ずしも固定されたルールではありません。脚本のストーリー構成を組む際には、以下の点に注意してください。

• 物語のテーマが明確に伝わるか
• 主人公や登場人物に、目的や動機が存在しているか
• 物語の展開に合わせて、緊張感や感情が高まっているか
• 物語のクライマックスや結末を想定できているか
• 物語の世界観や雰囲気が統一されているか

脚本の構成を組む作業は、物語の魅力を効果的に伝えるための重要な工程です。自分の創作意欲や想像力をフルに発揮してください。

キャラクター設定を作り込む

脚本のキャラクターは、それぞれ設定を作り込まなければなりません。人格を形作る背景（バックストーリー）や性格を詳細に設定することが大切です。彼らの過去や目標、価値観などをとらえれば、人間味を持たせられます。

次に、物語の主題に合ったキャラクターを描くように心がけてください。それぞれが物語の中で重要な役割を果たすことで、相乗効果により物語全体が盛り上がっていくはずです。

また、キャラクター同士の相互作用にも注目しましょう。対立や友情、愛情など、人間関係が物語を豊かにします。キャラクター同士の葛藤や成長を描くことで、視聴者に感情移入させることもできます。

キャラクターは、それぞれ目的や欲望を持ち、それに向かって行動します。キャラクターが目標を達成しようとする姿に、読者や視聴者が共感できれば、物語も面白くなるに違いありません。

最後に、キャラクターを成長させることも忘れずにおいてください。物語の進行に伴ってキャラクターが変化することで、感動が生まれることがあります。

セリフの書き方を理解する

脚本のセリフは、ストーリーを動かすための重要な要素です。セリフが魅力的であれば、観客は登場人物に感情移入してストーリーに引き込まれます。

セリフを書く際には、以下のポイントを意識してください。

• 登場人物の性格に合ったセリフであるか
• セリフがストーリーを動かしているか
• 視聴者の心に刺さるセリフがあるか

セリフを書く際には、登場人物をよく観察してください。どのような性格か、普段はどのような言葉使いか、口癖はないかなどを考えます。

また、セリフがストーリーを動かしているかどうかも重要です。あってもなくても良いセリフはストーリーを停滞させます。ストーリーに動きがないシナリオは面白くありません。

さらに、ここぞという場面でのセリフは、観客の心に刺さらなければなりません。あなたの考えたセリフは、観客の共感を得ているでしょうか。

これらのポイントに注目してセリフをしっかり書くことで、脚本はより魅力的なものになります。

シナリオコンクールに応募する際の注意点

シナリオコンクールは、創作の才能や表現力を試す機会ですが、応募する前にいくつかのポイントを確認しておく必要があります。

まず、応募要項をよく読み、締め切りや形式、文字数などの基本的な書き方のルールを守ることが大切です。これらの書き方ルールから少しでも逸脱してしまうと、読んでもらえないこともあります。

次に、応募するシナリオのジャンルやテーマがコンクールの趣旨に合っているかどうかを検討してください。コンクールにはそれぞれ色というか傾向があります。それらを理解した上で戦略を練ることは、プロになってからも必要となる視点です。

間違っても前回の受賞作品がラブストーリーだから今回も同じく恋愛で、という安易な判断はしないように気をつけましょう。せめて逆張りする程度の工夫は必要です。

また、シナリオコンクールでは基本的にオリジナリティや独自性を重視しています。既存作品のオマージュや脚色、他人のアイデアを無断で使用するなど、パクリや盗作と疑われそうなことは避けてください。

最後に、応募するシナリオは自分で何度も推敲し、誤字や脱字、文法や表記のミスがないかをチェックします。可能であれば、他の人にも添削やフィードバックをもらうとより良い作品に仕上がるはずです。

シナリオコンクールの傾向と対策を練ることについて

新たな才能を発掘するために、さまざまなテレビ局や映画制作会社などの企業がシナリオコンクールを主催しています。もしも、シナリオコンクールに応募する予定があるなら、傾向を知って対策を練ることは、時に効果的です。

まずは、目標のシナリオコンクールを決めたら、過去の受賞作品について調べてみましょう。若者向けや高齢者向け、青春ものや恋愛ものなど、受賞しやすいシナリオの傾向が分かります。さらに、ミステリーやホラーなど、あらかじめ特定のジャンルを歓迎しているシナリオコンクールもあります。

その一方で、もしも得意なジャンルがあるなら、そのジャンルに特化しているコンクールが無いか調べてはいかがでしょうか。書きやすいジャンルのシナリオコンクールであれば、執筆のテンションも上がり実力を発揮しやすくなります。

まとめ

シナリオコンクールに応募する前には、基本的な脚本の書き方について理解することが重要です。シナリオコンクールは脚本家を目指す人にとって貴重な機会であり、優秀であればプロの目に止まります。

また、記事でも紹介したコンクールの審査にパスするためのコツを理解し、自分の作品をより魅力的にするための工夫を凝らしてください。自信を持って応募するには、まずは楽しんで書くことが大切です。