POSシステムが安定した経営の要!勘経営からの脱却

中小企業では、独自の勘を頼りに経営を行う経営者がいます。
過去の実績をもとに判断するので、当たり外れがあるのが当然で、ギャンブル性が強い経営方法といえます。

会社が大きくなると、ギャンブル経営は受け入れられません。
社員は安定した生活を望んでいるからです。
そのため、経営スタイルを変化させる必要がでてきます。

勘の経営からの脱却には正確なデータ分析が必要です。
つまり、POSシステムにより得られるデータを基本として、科学的な経営に移行するのです。

本記事では、勘による経営から科学的経営に変わるべき明確な理由や、実際に取り組む際にポイントとなるコツを、わかりやすく解説します。

商人の勘を当てにした経営は時代遅れ

高度成長期のようにモノが売れる時代は、商人の勘を当てにした経営が出来ました。
なぜなら、少し勘が外れても、次で当てれば損を取り戻せるからです。
しかし、この経営方法は、長期的に見ると不安定な経営方法と言えます。

また、簡単にモノが売れない現代では、通用しない方法です。
現代のマーケットは常に変化しています。
そのため、顧客のニーズにあわせた細やかな商品管理によって軌道修正を重ね、徐々に利益を増やしていく必要があります。

今日売れたものが、明日も売れるとは限りません。
常に流動するマーケットを相手にするには、正確なデータを分析した科学的な経営が求められるのです。

正確なデータを取得するにはPOSシステムが必須です。
また、取得したデータを分析して経営に反映するためには、扱う人間の訓練も不可欠になります。

勘経営のデメリット、科学的な経営のメリット

勘でする商売とは、金額管理(ダラーコントロール)によります。
部門ごとに利益が上下することに一喜一憂するやり方で、いわゆる丼ぶり経営ともいいます。
金額管理の場合、利益が下がった時の原因を見つけ出すことが困難です。
逆に利益が上がったときでも確たる要因がわからないので、さらに売上を伸ばす施策を行うことが出来ず、チャンスロスになります。

対して科学的な経営には、個数管理(ユニットコントロール)という方法があります。
商品を個数単位で管理することで、売れ筋商品や死に筋商品がわかり、適切な在庫管理に繋がります。さらに、商品毎の売れる時期が明確になるので、効果的なPR活動の展開による顧客獲得も可能です。

つまり、無駄を省き、利益拡大のチャンスも取りこぼさない仕組みづくりをするには、科学的な経営体制を整える必要があるのです。
そのためにはPOSシステムが必要になります。

POSシステムで取得したデータを上手に使う

POSシステムで取得するデータには、見るべきポイントは存在します。

・どの商品が売れるのか
・売れ残る商品はどれか
・販売量を増やすべき商品は
・廃止にする商品は
・どの商品のエリアを拡大するべきか
・縮小・廃止すべき商品エリアはあるか

POSシステムで取得したデータから想像し得る経営方針は多岐にわたります。
担当者はあらゆる可能性に思考をめぐらし、企業内に対応できる環境を作らなければなりません。

POSシステムは優れた道具ですが、使う人間の訓練も必要です。
訓練の積み重ねが経営を科学化することに繋がります。

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