お祭りと縁日の違いは?
お祭りや縁日と聞くと、いよいよ夏が近づいてきた気がします。これからもっと暑くなって、いろいろな神社やお寺でお祭りや縁日が行なわれるでしょう。どちらも夏の風物詩のひとつですが、違いや意味について知る人は少ないのでは? 似ているようでちょっと違う 「お祭り」や「縁日」 について解説します。
お祭りと縁日の違い
お祭りと縁日はどちらも屋台や露天がずらりと並んでいて、特に意識しなければ大差が感じられないかもしれません。
お祭りは、五穀豊穣といって農作物の豊作を祈願したり、労働者をねぎらったりするためにおこなわれるものです。また、無病息災を願い、ご先祖様への感謝や慰霊をする日でもあります。最も馴染みがあり、分かりやすいお祭りはお盆です。
対して、縁日は供養や儀式をおこない、神様仏様とのご縁を結ぶ日のことです。もともとは仏教に由来した言葉なので、仏事に深い関わりがあります。お祭りでは付近一帯に広がるように露天が並びますが、縁日の露天は神社やお寺の参道や境内に沿って並ぶという一目瞭然の違いがあります。
関東の代表的なお祭り
まずは、関東で代表的なお祭りを3つご紹介します。縁日と比べて、やはり露天の出方や催し物に賑やかさと華やかさがあります。
1つ目のお祭りは、色とりどりで伝統的なハリボテが映える「阿佐谷七夕まつり」です。商店街に沿ってハリボテや露天が広がる光景は豪華絢爛。商店街独特のあたたかみも感じられるお祭りになっています。
2つ目のお祭りは、「大井どんたく夏まつり」です。2日間にわたっておこなわれるお祭りで、こちらもたくさんの露天が出店されます。設置されたステージでのダンスコンテストや和太鼓パフォーマンス、ミュージックフェスなども開催される賑やかなお祭りです。
3つ目のお祭りは、「湘南ねぶた祭り」です。本場青森に負けない迫力のねぶたが、夜になると駅周辺を練り歩きます。日中は露天やステージイベントもおこなわれ、毎年いろいろな場所から人が駆けつける一大イベントです。
関東の代表的な縁日
続いては、関東での代表的な縁日を3つご紹介します。どれもお祭りと比べると、規模が小さく少し厳かな雰囲気があります。
1つ目の縁日は、「あめ薬師縁日」です。名前の通り、薬師如来の縁日で、境内にはたくさんの露天が並ぶため、参拝に至るまでの道のりは参拝者と露天で混雑します。これを機に、名物の眼茶を飲んでみるのもいいかもしれません。
2つ目の縁日は、「川崎大師風鈴市」です。各都道府県の個性蓋かな風鈴が、境内のあちらこちらで展示・販売されています。暑い夏の日に風鈴の音を聞きながら、仏様との縁を改めて感じてみてください。
3つ目の縁日は、「ほおずき市」です。功徳日といって、この日に訪れると4万6000日分参拝したことになるという大変ご利益のある縁日です。ほおずきの実をつけた鉢植えが並んでいて、素朴でかわいらしい様子が縁日らしいです。
お祭りと縁日の違いを知り夏を楽しむ
お祭りと縁日の違いについて、具体的な例を用いてご紹介しました。もしお祭りや縁日に訪れる機会があれば、是非その目で確かめてみてください。お祭りと縁日の違いを知らない人に比べて、有意義な気持ちで夏を満喫できるかもしれません。