脚本の書き方

知らないとマズイ!脚本の書き方7つのルール

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ルールのイメージ画像
2018年4月25日:一部加筆修正を行いました。


突然ですが、あなたの脚本は正しい書き方で書かれていますか?
脚本の読者は、俳優や撮影スタッフ、プロデューサーといった、いわゆる関係者です。
脚本は、彼らが打ち合わせや撮影に取り組むときの羅針盤になります。
その脚本の書き方が間違っていたらどうでしょう?
脚本が間違った解釈をされてしまうことになり、関係者たちは仕事になりません。
脚本の書き方には、「最低限のルール」が存在します。
このルールを守ることで、正しい解釈へと導くことが出来ます。
脚本の書き方ルールは、大まかに7つあります。
一つ一つは初歩的なルールですが、プロの脚本家も実践している重要なことです。
すでにご存知の方も再確認の意味を含めてご一読いただければ幸いです。
そして、初心者の脚本家志望の方は、最初が肝心です。
じっくり読んで、しっかりと身につけて下さい。

※PCなどでワープロソフトを利用していることを前提条件としています。※ドラマや映画脚本を想定しています。
【追記】脚本公募のスケジュールを「脚本公募スケジュール一覧」としてまとめました。参考としてください。


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脚本の書き方ルール1
用紙の準備

  • 脚本は、A4もしくはB5サイズのコピー用紙を横向きとし、縦書きで書く。
  • 20×20の400字を1ページとし、1ページは1分と計算する。
  • ノンブル(ページ番号)は、本文から書き始める。(表紙、人物一覧表、あらすじは除外する)
マス目が印刷されている用紙は、読みづらいので使わない。

脚本の書き方ルール2
表紙の書き方

「用紙」のサンプル画像

  • 脚本のタイトルは大きく中央に書く。
  • 作者名は脇に書く。
コンクール応募の原稿では、イラストなどでアピールする人もいるが逆効果となる。余計なデザインはしないで、脚本のタイトルと作者名のみ書く。

脚本の書き方ルール3
登場人物一覧表の書き方

「登場人物一覧表」のサンプル画像

  • 登場人物の「名前」「年齢」「職業(主婦や学生なども含む)」を一人ずつ書く。
  • 右から順番に「主人公」「脇役」「端役」「エキストラ」と書く。
    ※「脇役」は本筋にかかわる主人公以外の役、「端役」は本筋にかかわらないがセリフのある役、「エキストラ」は本筋にかかわらずセリフもない役を指す。
  • 名前について、「主人公」「脇役」はフルネームで書く。「端役」は省略名(○○先生など)、「エキストラ」は職業名などのみを書く。
  • 実際に役者が演じる登場人物のみ書く。
    ※基本的に、セリフで名前が呼ばれるだけの場合、人物表には書かない。逆に、写真だけでも映像として映るなら書く。
経歴や性格は書かない。それらは脚本の本文で表現する。
例えば、学生時代は不良だったが成長して教師になった設定の場合、「田中太郎(26)教師」とだけ書く。さらに、高校時代のエピソードも作中で描く場合は「田中太郎(18)(26)教師」と、高校時代の年齢も書く。また、1~2歳くらいの変化なら書かない。

脚本の書き方ルール4
あらすじの書き方

「あらすじ」のサンプル画像

  • 脚本全体の内容を800字程度に要約する。
  • 基本的に、脚本の始まりから最後までの要素を、全て結末(オチ)まで書く。
実際に現場で使う脚本にはあらすじはない場合もあるが、コンクール応募脚本には、あらすじ添付が一般的となっている。


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脚本の書き方ルール5
柱書き(シーン)の書き方

「柱_シーン」のサンプル画像

  • 行頭に「○」を書き、であることを宣言する。
    シーンナンバーは書かない。理由は、リライトの度に発生するシーンの増減に、その都度対応するのでは非効率だから。
  • 「場所」を指定する。
    ※具体的に書くことを心がける。例えば、「○田中家」とだけ書いても寝室なのか居間なのか外観なのかわからない。「○田中家・寝室」というように具体的に書かなければならない。また、登場人物が寝室から居間に移動するときなど、シーンが連続する場合は、「○田中家・寝室」の後、「○同・居間」というように“同”で省略できる。
  • 「時間帯」を指定する。
    ※「時間帯」を書かないと(昼)となる。昼以外の場合は、都度(早朝)(朝)(夜)と、「場所」の下に書く。例えば「○田中家・寝室(夜)」のように書く。また、夜のシーンが続く場合なども、都度書く。例えば「○田中家・寝室(夜)」の後も、「○同・居間(夜)」と書く。
  • シーンシーンの間は1行空ける。
    ※つまり、の前行は1行空ける。(ファーストシーン以外)
  • 回想シーンの場合は、「○」の直下に(回想)と書き、終わると(回想終わり)と書く。
    ※例えば「○(回想)田中家・居間」と書く。
初心者の中には、制作スタッフに気を使い、できるだけシーン数を少なくしたり、夜のシーンが多くならないように気を使う方もいるようだが、ナンセンスである。同じ気を使うのなら、表現が正確に伝わるよう正しい書き方で脚本を書けるように努力するべきだ。

脚本の書き方ルール6
ト書きの書き方

「ト書き」のサンプル画像

  • 3字下げて書き出す。
  • 文体は現在進行形で書く。
  • 初登場の主要人物は、フルネームと年齢を書く。2回目からは省略して書く。省略の仕方は、男性であれば「姓のみ」、女性・子供の場合は「名のみ」で書く。
  • 「人物の行動」「状況説明」など、カメラに映るものだけを書く。
    脚本では基本的に、心情などカメラに映らないもの、映しようがないものは書かない。
    ※一人の「人物の行動」や、一つの「状況説明」が終わる度に改行すると、リズムが生まれて読みやすくなる。
    ※【「人物名」、「行動」】という風に、人物名の後を読点で区切るとテンポが出る。逆に【「行動」+「人物名」】と最後に人物名を終えると、その人物に注目するという意味に受け取られる。これらは細かいことだが、気にして使い分けることで、書き手の意図が伝わりやすくなる。
  • シーンを立てるまでもない短いカットは、ト書き中にフラッシュとして書く。
    例)始まりと終わりを***で区切り、開始行に(フラッシュ)と書く
    ※フラッシュは、観客に過去のシーンを思い出してもらうための方法なので説明的になりやすい。そして、説明的な部分は観客に嫌われるので使いどころは気をつけなければならない。例えば、現在のシーンと異質の雰囲気を伝えるためなど、特別な意図がある場合にのみ使うとよい。

脚本の書き方ルール7
セリフの書き方

「セリフ」のサンプル画像

  • 人物名を行頭に書き、続けてカギカッコ内にセリフを書く。
  • 【人物名+(N)】はナレーション。場面や設定を説明するときに使う。
  • 【人物名+(M)】はモノローグ。登場人物の心情を語るときなどに使う。
  • 【人物名+(声)】は、電話口など姿は見えないが声だけはする場合に使う。
  • テロップは【T】とだけ書く。
  • 複数行にまたがる場合、2行目から1文字下げる
  • セリフ内のト書きは、丸カッコで書く。セリフト書きは、「セリフと心情が異なる」「間のニュアンスを伝える」などの場合に利用する。
  • セリフの最後は【」】(カギカッコ)でおえる。句点【。】は使わない。
  • 【……】(三点リーダー)や【――】(ダッシュ)は2マス使う。
  • 【?】【!】【!?】は1マス使い、文章が続くなら1マスあける。
実際の人間の喋り方は、十人十色。もちろん、セリフ登場人物の数だけ存在するべきだが、書き分けるのはとても難しい。そんな時には、一人ずつセリフを追いかけると、その人物に一貫性が生まれ、書き分けられる。他の人物のセリフト書きには目もくれずに、主人公なら、主人公のセリフだけを追いかける。脚本のリライトの際には、ぜひ試してほしい。

おまけ:コンクール応募の注意

  • 応募要綱の条件は必ず守らないといけない。
    ※特に締め切りや応募枚数は、1日・1枚たりとも違反してはならない。
  • 脚本原稿の右側に穴あけパンチなどで穴を開け、紐で括る。
  • 市販の無地の封筒を用意し、「応募原稿在中」と朱書きする。
  • 郵便事故を防ぐためにも、郵便局から簡易書留で送る。
  • 一度に複数のシナリオコンクールに応募するのは二重応募となり厳禁。落選結果が確定した後、他のシナリオコンクールに投稿するのは基本的に認められている。同じ理由から、結果が出る前のインターネット投稿も控えるべき。
  • 盗作は厳禁。すぐに発覚し、レッテルは消えないので注意してほしい。
  • 原作の脚色は基本的に認められていない。
    ※特殊なコンクールでは受け付けている場合もある。
上記はあくまで、一部である。応募要綱は脚本コンクールによって異なるので、実際に応募する場合は、公式発表を参考にしてほしい。

脚本の書き方7ルール」のまとめ

脚本の形式は、小説などと違って、普通の人にとっては、読みにくいものです。
しかし、関係者に限っては、誰が読んでもわかる形式となっている必要があります。
本記事を参考にしていただき、正しい脚本の書き方を身につけてください。

また、プロの脚本を読んだことがある人は、上記の形式に当てはまらない、と違和感を感じたかもしれません。
しかし、それはプロの実績により、独特の書き方を許されているからで、アマチュアがマネをするべきではありません。
アマチュアは、上記のような、昔からある正しい脚本の書き方形式を踏襲して、書くことに専念しましょう。
斬新なことをアピールしたいのなら、形式ではなく、内容で勝負するべきです。

【追記】脚本公募のスケジュールを「脚本公募スケジュール一覧」としてまとめました。参考としてください。

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コメント

  1. 碧千塚子 より:

    的確で丁寧なご指示ありがとうございます。
    頑張ってみます。

    1. teruko より:

      碧千塚子様

      お返事が遅くなり申し訳ありません。
      本ブログの内容がお役に立てれば幸いです。
      執筆活動、頑張ってください!

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